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目次
幼稚園PTAってどんなことをするの?
まず幼稚園PTAとはどんな組織なのか、確認しておきましょう。
・幼稚園のPTA活動とは?
幼稚園児は小中学校の子供達とは異なり、何かと保護者のサポートが必要になります。日々の送迎をする必要がありますし、もし幼稚園の授業で使うものを家に忘れた場合、本人のみならず保護者の責任ともなります。
PTA活動においても、小中学校のPTAよりも保護者が駆り出されることは多いです。特に園で開催される行事については、大小あらゆるものにPTAが絡んできます。ざっと挙げるだけでも、遠足、運動会、お遊戯会、もちつきやクリスマスなどの季節行事、芋ほり大会などなど……。幼稚園によっては、その園で伝統的に行われている行事、イベントもあるので、そうした場合もPTA会員である保護者が出席を求められます。こうした行事では、子供のトイレの付き添いや、初めて行く場所や初めて体験することへの子供の不安を鎮めたりする必要があり、そうしたサポートをするには先生方だけではまったく人手が足りないわけです。
そしてそうした行事で中核的な役割を果たすのがPTA役員であり、そのPTA役員を取りまとめる司令塔になるのが幼稚園本部役員です。園の先生方との打ち合わせ、役員同士での打ち合わせを頻繁に行いながら、行事を始め園児の幼稚園での生活が滞りなく行われるよう取り組んで行くことになります。
・幼稚園のPTA役員の種類とは?
幼稚園のPTA役員には、大きくわけて「本部役員」と「専門委員」とがあります。
幼稚園本部役員には、会長、副会長、書記、会計のいわゆる「四役」が該当します。規模の大きな幼稚園だと、これに会計監査が加わり、五役となることもあります。会長は全PTA活動の取りまとめ役であり、PTAの顔にもなる役職です。基本的に1名が選ばれますが、園によっては負担を軽くするために複数名を選ぶこともあるようですね。副会長は会長の代理を務める役割。特に会長が1名の場合、それを補佐する副会長は数名選ばれることが多いです。会長の女房役として園内PTA活動の調整役としての役割が求められます。万が一会長の身に何かあった場合(体調不良など)、副会長の中から会長代行が選ばれます。
書記はPTA関連の会議の議事録作成、各種書類の保管業務を行います。PTAの会議はけっこう頻繁に行われますし、幼稚園もそれなりの規模になると書類は大量に発生します。こちらも1名では足りず、複数名選ばれることも多いです。会計はPTA会員から徴収した会費の管理、報告を行う役職。年度の中期、末期の保護者会等で会計報告を行います。日ごろからお金の入金・出金管理をせねばならず、また帳簿も継続して付けていく必要があります。最近はパソコンの会計ソフトを使っていることも増えているようですね。
一方、専門委員は特定の分野において園児の生活をサポートする役員。肝になるのは学級ごとに決められるクラス委員。クラス内の一般PTA会員をまとめる係で、PTA本部役員や幼稚園の先生方と一般会員との橋渡し役をする立場でもあります。数名選ばれるのが通例で、幼稚園全体としては最も人数の多い役職となります。人数が多いので、子供が卒園するまでに本部役員や他の委員には選ばれることはなくとも、クラス委員に選ばれることは覚悟しておくべきかもしれませんね。その他は幼稚園ごとに異なる部分もありますが、広報委員、保険委員、ベルマーク委員、行事委員、地区委員(安全パトロール要員)などが選ばれます。
幼稚園本部役員の決められ方とは?
特にこれから子供が幼稚園に入学するという場合、幼稚園本部役員はどうやって決められるのかが気になるところです。選ばれ方は学校ごとのPTA会則に明文化されていることも多いですが、以下では一般的に行われている2つの決め方について紹介します。
・くじ引き、ジャンケンなど運任せの方法
最も多く取られている方法です。完全に運任せなので、選ばれても文句は言えません。役員決めは、3月末~4月初めに役員決めのための会議が開かれたり、年度初めの入園式の後に保護者が一同に会して行われたりします。当日はクジの結果やジャンケンで勝負が決着するたびに大きな歓声やどよめきが起こることもしばしばです。
一見すると運任せなので平等なようにも見えますが、問題を孕んでいます。その大きなものとしては、くじ引きやジャンケンに参加するか否かで揉めやすいということです。「うちは下の子がまだ小さいから」「昼間フルタイムで働いているから」という理由で、そもそもくじ引き・ジャンケンに参加したがらない人というのは、毎年少なからずいます。しかし多くの場合、他の保護者あるいは議事進行役の人から「同じ状況の方もたくさんいらっしゃいますので……」と参加を促す意見も出ることになり、場合によっては参加する・しないでトラブルに発展することもあります。
・クラス役員の中から選ぶ
幼稚園によっては、本部役員という要職はくじ引きやジャンケンで選ぶのではなく、クラス委員の中から選ぶ、という方法が取られている場合もあります。幼稚園の規模がある程度になると、一つの学級につき数人のクラス委員がいることになるので、クラス委員だけで数十人規模になります。その中から、執行部の役員を選ぶという方法です。
その場合、まず一般会員からくじ引きやジャンケンでクラス委員を選び、後日選ばれたクラス委員だけ集まって再び本部役員決めを行うのです。システムとしては日本の議院内閣制にも似ていますね。まず国会議員を選び、後に国会議員の中から執行部である内閣閣僚を選ぶのが国政の世界。それと同様、まずクラス委員を選び、後にその中から執行部である本部役員を選ぶというシステムを取る幼稚園もあるわけです。
本部役員に選ばれた場合、クラス役員としての仕事に加えて本部役員もやることになります。ただクラス役員を兼ねることで園児や保護者の声を直接聞くことができますし、多くの場合、他のクラス役員が仕事を分担してくれるのでクラスレベルの仕事量は減らしてもらえるようです。
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幼稚園のPTA会長の決め方とは?
ここで、PTAのトップである会長の決められ方に焦点を当てます。会長はPTAを代表する存在です。くじ引き・ジャンケンで決められることもありますが、そうではない場合もあります。
・PTA会長の仕事とは?
まずPTA会長の仕事を確認しておきます。会長は園内においてはPTAの役員会議の進行役、トラブルの調整役、各種行事での挨拶が主な任務。会長はとにかく人前で話すことが仕事です。園内で行われる各種会議、打ち合わせに顔を出す必要がありますが、顔を出せばそれでよいというものではありません。議事進行はもちろん、会議の場が煮詰まったり、良い意見が出なかったりした時は、率先して的確な意見を発言し、その場を牽引することが求められます。「出席さえすればそれでよい」という役回りではないので、そこは大変です。
また活動の範囲は園内だけにとどまりません。幼稚園のPTAは、市町村単位・都道府県単位の「PTA連合会」に所属していることが一般的。定期的に行われる市P連、県P連の会合に出席する必要もあります。また地元の自治体の社会福祉協議会や青少年指導協議会の会議への参加、他の幼稚園のPTAとの交流、地元の地域社会のイベントへの来賓としての出席など、様々な場面でPTA会長は呼ばれます。園外活動の忙しさは、まさに幼稚園の「顔」というにふさわしい役職だと言えるでしょう。
・PTA会長の決め方は?
他の本部役員同様、くじ引きやジャンケンで決められることも多いですが、上述のように幼稚園の顔にもなるわけですから、園によっては特別な決められ方をすることもあります。
一つは前年度の会長もしくは幼稚園の園長先生が、これはと思った人物を見繕って直接お願いに行くということが行われます。PTA会長はリーダーシップを要求される役職でもあるので、有名幼稚園・歴史のある幼稚園の場合、それなりの人材にお願いする必要も出てきます。直接本人に電話が掛かってくることもありますし、場合によっては直接家に訪問して頭を下げてお願いするということも行われるようです。
幼稚園によっては、専門委員の中に「PTA役員選考委員」を設置していることもあります。これは本部役員、特にPTA会長に相応しい人はだれかについての情報を収集し、相応しい人を選考委員として推挙するのです。こういう役職が設置されている場合、候補者に会長職に就くようにお願いに行くのはこの選考委員になります。
あと他の本部役員の職とは異なり、PTA会長ともなると地域社会におけるステータスになります。将来地元で教育者、あるいは政治家として立つことを考えている人、あるいはそういう役割をすることに情熱を燃やす人も中にはいます。そうした人は、率先して立候補する場合もあるようですね。複数の立候補者が入れば、選挙・投票という形を取ることにもなります。
決まってしまったら諦めて楽しむしかない
幼稚園本部役員、PTA会長は、選ばれると日々忙しく生活することになります。できれば選ばれたくはないですが、誰かがやらないといけないことです。
選ばれないように祈るのも良いですが、もし選ばれた場合は、ある程度観念(?)して全力で取り組むことをお勧めします。いい加減にやろうとしたり、楽をしようとしたりすると、かえって業務が上手く行かず、人間関係のトラブルが起きやすくなり、ストレスが増え業務量も増えます。
テキパキと確実に業務をこなしていくと、意外とストレスを感じずに、大きなやりがいを感じることもできるかもしれません。
PTA活動というと、子供が幼稚園入学から高校卒業まで付きまとう事柄で、その間に一度くらいは役員クラスの役職に就くこともあろうかと思います。もし何人もお子さんがいらっしゃるなら、より役職に就く機会は増えることでしょう。
しかしPTA役員は「絶対になりたくない」と考える保護者が多いのも事実。それもそのはずで、平日から頻繁に会合が開催され、それに参加しないといけませんし、役員の仕事を通して他の保護者の方と頻繁にコミュニケーションを取る必要が出てきます。
時として他の保護者との関係が悪くならないよう、必要以上に気を使わないといけない場合もありますし、実際に人間関係の軋轢に悩んだりもします。ネット上でも、そのことに苦しむ声をというのはかなり見受けられますね。
そんなPTA役員ですが、幼稚園から高校までの間で、最も大変なのが幼稚園のPTA役員だと言われています。子供が小さい分、幼稚園でのPTA活動に熱心な保護者が多く、もし役員の仕事に疑問や問題があれば、容赦なくクレームをつけてきます。
そして中でも大変なのが幼稚園本部役員、いわゆる「執行部役員」です。会長をPTA活動の中心となる立場の役職で、それだけにストレスも非常に多くなります。「本部役員だけはやりたくない」という保護者は多いのではないでしょうか。
以下では、そんな「役員をやりたくない」と思っている方のために、幼稚園本部役員、PTA会長の決め方について取り上げてみたいと思います。