広報誌で読みたくなるテーマの決め方と事例10選

広報誌で読みたくなるテーマ10選

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会長

PTAの委員会の中でも、選ばれると特に忙しくなるのが広報委員と言われています。他の委員との度重なる編集会議、取材、原稿執筆の依頼、写真撮影、広報誌のレイアウト決め、印刷会社との連絡、配布作業など、取り組まないといけない仕事は多岐に渡ります

広報委員として誌面作りに取り組む中で、一つ悩むことがPTA広報誌のテーマをどうするかということ。

テーマは毎号事に決め、その号の目玉となる企画。作り手としては、出来れば読者を引き付けるテーマを設定したいところです。

そこで今回は、PTA広報誌で読みたくなるテーマの決め方と、テーマの事例を10個紹介してみたいと思います。

 

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PTA広報誌のテーマの決め方のポイント

  • 社会的にタイムリーな話題を取り上げる

給食費の未払い、いじめ、先生の不祥事、あるいは先日起こったようなPTA会長による児童殺人事件など、日々のニュースの中に、学校関連の大小の事件、事故があります。PTA広報誌の発行頻度、発行のタイミングは学校によって異なりますが、その時々で世間で注目を集めているテーマを選んで特集を組むと、やはり読者の関心を引き付けるでしょう。

 

またスマホの使い方、インターネット・SNSの活用方法など、子供達を取り巻く生活環境も徐々に変化しています。そんな最新の技術・機器と子供はどう付き合うべきか、といったテーマも、保護者の注意を引きます。アンケート調査を行って、社会で話題になっている問題について聞いてみるのも有効な方法。生徒を対象にアンケートを行う場合は、学校側に許可を取る必要があります。

 

  • 教育に関する普遍的な話題を取り上げる

教育にまつわる大きなテーマ、保護者としていつの時代でも関心を引くテーマなど、普遍的な話題を取り上げることも大事。食育、お小遣い、進路、命の問題などは、時代に関係なく常に保護者に興味を持たれているテーマです。分野によっては素人には扱いにくい面もあるので、適宜先生方にインタビューを行い、専門的な知見から意見を求める必要も出てくるでしょう。

 

普遍的で大きなテーマを扱う場合、編集側もそのことについてしっかり勉強、調査しないといけないといけません。誌面作成作業に加えてさらにやるべきことが増え、負担が重なるという面も出てくるでしょう。

 

  • 学校内の出来事・話題を取り上げる

これはPTA広報誌のテーマとしてはオーソドックスなものですが、広報誌として取り上げないわけにはいかないものです。運動会や学園祭を始め、部活動の様子、PTA活動の紹介、先生方の紹介、校外授業などですね。学校行事や部活動の大会を扱う場合は、平日に開催される場合でも当日取材に出向く必要があります。

 

一般の保護者・PTA会員にとっては、学校内の行事は子供たちに直接関わる身近で関心のあること。各号の中で必ず取り上げるべき内容と言えます。

 

  • PTA広報誌は見た目が勝負

一昔前のPTA広報誌というとPTA会長や学校関係者の寄稿原稿がメインで、基本的に文字がびっしりと埋まり、所々に白黒の写真が掲載されている、という内容でした。しかし最近はワープロソフトが発達し、素人でも比較的簡単に誌面のレイアウトを作成できることもあって、色もカラフルで写真を大量に使用した広報誌作りが多くなっているようです。

 

写真をたくさん使用し、「第一印象」を良くする誌面作りをする場合、その材料となる「写真」をたくさん撮影しないといけません。広報委員もカメラマンとして行事に参加し、どんどん写真を撮っていく必要があります。先生方や一般会員に写真撮影の協力をお願いするのも一つの方法かもしれませんね。

 

現在PTA広報誌については市町村単位から全国レベルに至るまで、様々な賞レースが存在します。優れたPTA広報誌を作れば、表彰式に呼ばれて賞状が授与されるのです。そんなこともあってこの頃はどの学校でも「少しでも良い広報誌を作る」「他の学校に負けない広報誌を作る」という傾向が強く持つようになり、時として広報委員の保護者にとって大きなプレッシャーになることもあります。

 

PTA広報誌のテーマの事例10選

①食育

子供の成長過程における食事、栄養に関する話題は、昔から保護者にとって関心のある話題。家庭内で心掛けるべきこと、地域社会と協力できること、そして学校内で取り組んでいることなど、取り組み主体によって誌面の内容も変わるでしょう。

 

例として取り上げたいのは、富山県氷見市立上庄小学校。学校を挙げて食育活動に取り組んでいる小学校で、PTA広報誌でも積極的に食育の話題を取り扱っています。児童と保護者双方にアンケートを実施し、その結果をPTA広報誌で紹介。グラフを用いて結果を示しているので見やすいです。

 

http://www.pref.toyama.jp/sections/1600/syokuiku/kodomo/school_himikamijyo.html

 

②先生方の紹介

学校の先生は異動によって年度ごとに新任、転任が行われ、また毎年度ごとに担当する学級も1年度につき1回は先生方の紹介をすることがPTA広報誌には求められます。紹介の仕方もただ先生の顔写真や担当学級などを乗せるのではなく、すごろく形式で紹介したり、趣味や得意なことを紹介したりすると、読者の関心を引き付けることができるでしょう。

 

事例としては仙台市立寺岡小学校のPTA広報誌を紹介します。先生方の紹介に際して、「小学生の頃の夢」、「小学生に好きだった教科」、「最近感動した出来事」を写真の下に付記しています。保護者はもちろん、生徒たちも関心を持って読もうとするでしょう。

 

 

http://www.sendai-c.ed.jp/~teraoka/pta/topics/topics.cgi?page=300

 

③部活動の紹介、大会等での活躍の様子

子供達が所属するクラブ活動、部活動がどんな活動をしているのかは、保護者にとってはやはり気になるもの。大会や試合を観に行くことはあっても、平日行われている活動については未知のことは多いですからね。どんな部活がどんな活動を普段行っているのかを紹介すると、保護者も関心をグッと引き付けることもできます。活動を紹介する場合、それぞれの部の部長に原稿を依頼し自由に書いてもらうのも良いでしょう。

 

神奈川県立大磯高校のPTA広報誌の部活動紹介では、各部ごとに一定のスペースを確保し、生徒に自由に紹介してもらうという方法を取っています。イラストや写真など、各々の形で部活を紹介しています。

 

 

http://s.webry.info/sp/oiso-pta.at.webry.info/201408/article_1.html

 

④ 校内の紹介

新年度に子供が入学したという場合、あるいは学校の改修が終わったばかりという場合、校内の特徴、設備がどのような現状なのかについては、保護者も当然ながら関心を持っています。学校の特徴、魅力とも言える施設や設備を分かりやすく紹介すると、「こうなっているのか」と読者である保護者や地域の方は興味を持って読めるでしょう。

 

参考になるのは大阪府立茨木高校のPTA広報誌で、見取り図を真ん中に配置し、周辺に写真付きで校内の特徴や名物のモニュメントなどを紹介しています。どこに何があるのかすぐに分かり非常に見やすいですね。

 

 

http://ibarakipta.sblo.jp/article/101741847.html

 

 

⑤学校行事

入学式、卒業式、運動会、学園祭など学校を代表する行事があった場合、直近のPTA広報誌では1~2ページの特殊記事を組む必要があるでしょう。やはり読者としても、当時の様子の写真を見ることで思い出に浸ることができ、楽しみながら読めますからね。

 

ただテーマとしてはオーソドックスなもので、普通に紹介しただけでは「ありきたり」という印象を読者に与えます。

レイアウトを独特の形にして見やすくする、写真を多用して画像に訴えかける内容にするなど、思わず手に取って見たくなる工夫を凝らすことが、一つポイントになるでしょう。

 

例として、運動会を紹介して県のコンクールで賞をとった福岡県立春日高校のPTA広報誌を紹介します。背景の色を青団、赤団、黄団ごとに色分けし、写真の配置も工夫。段ごとのスローガンも独特の書体で書かれるなど、読者に訴えかける力は非常に強いです。

 

ga.fku.ed.jp/intro/pub/detail.aspx?c_id=113&redi=ON&id=1103&pg=1&AspxAutoDetectCookieSupport=1

 

 

⑥校外学習

修学旅行、宿泊学習、あるいは学校外で地域の方にも参加、協力してもらうことで実施する校外学習を取り上げることも、賞レースで高い評価を受けるPTA広報誌でしばしば行われています。小中高の校外学習は保護者まで参加しないで行われることも多いので、「こんなことをやっているのか」と興味を持って読み進めることができるでしょう。

 

例としては松本市立山辺小学校のPTA広報誌の「5年生米作り」の特集。5月の田植えから11月に行われた精米までの米作りの一連の取り組みを、時系列でたくさんの写真と共に見やすく紹介しています。小学校のある地域は農業が盛んな地域でもあり、米作りに頑張る子供の姿は多くの共感を持って読者に受け入れられるでしょう。

 

 

 

⑦スーパーキッズの紹介

部活動・クラブ活動や地域活動、習い事などで顕著な成績を収めた子を紹介するというのも、読者を引き付ける企画の一つ。何らかの分野で県大会、全国大会で活躍するような子を取り上げて紹介すると、驚きとともに関心を持って受け入れられるでしょう。

 

単体PTAの例ではなく小P連の広報誌の事例ですが、様々な分野で活躍している少年症状が紹介されています。板橋区小P連という大きな団体なので全国レベルの活躍をする子供が取り上げられていますが、各学校のPTA広報誌であれば、市の大会で優秀な成績を収めたとか、県大会に出場したとか、そのくらいのレベルでも十分読者は楽しめるはずです。

 

 

http://ita-sho-p.org/wp-content/uploads/2012/11/201211kawaraban3.pdf

 

⑧子供の安全

 

最近、子供を狙った物騒な事件が多発していて、行政機関・各学校も防犯対策に細心の注意を払うようになっています。そんな中、PTA広報誌でも子供の安全を取り上げる傾向が非常に強く、現在もっともホットなテーマ設定と言えるかもしれません。

 

一口に子供の安全と言っても多岐に渡り、登下校時の交通安全、不審者情報、地域内の危険な場所、インターネット上の有害情報・出会い系サイト対策など、様々な分野があります。

 

事例として、埼玉県の北埼玉地区の広報誌コンクールで最優秀賞をとった行田市立行田中学校のPTA広報誌。年度ごとにテーマを設定し、「子供の安全を考える」をテーマとした年度では、複数号に渡って地域の防犯マップ、登下校時の交通安全、そしてネットとの付き合い方などを取り上げ、集中的に紹介しています。生徒を対象にアンケート調査も実施し、かなり濃い内容になっていますね。

 

http://www.gyodachu.ed.jp/7759/

 

⑨いじめ問題

いじめは小学校でも起こりますが、特に深刻になるのが中学、高校。PTA広報誌でもしばしば取り上げられるテーマ。特に保護者に対して、自分の子供がいじめの被害者、あるいは加害者になっていないかを確認するよう訴えかける内容が多いですね。あと子供のいじめに対する意識調査をアンケート形式でも行われます。

 

練馬区立開進第二中学校のPTA広報誌(137号)で取り上げられている例をみると、「もしかしてうちの子も……」を表題にして、いじめの問題を取り上げられています。

 

 

http://cms.nerima-tky.ed.jp/weblog/index.php?id=206&type=2&category_id=6318&date=20150304

 

⑩PTA活動の紹介

PTAにとっては手前味噌な話なのであまり頻繁に扱えませんが、PTAが普段どんな活動をしているのかを紹介するという号もよく行われています。PTA広報誌がメインターゲットにしているのはやはり会員である保護者。近所に住む保護者の方、見知った方がPTAの役員をしている場合、「あの人も頑張っているな」と感慨を持って会員の方々に受け入れられるでしょう。

 

倉吉市立小嶋小学校のPTA広報誌の例を挙げると、小学校の校長先生、PTA会長、PTA副会長等が対談形式でPTA活動について語っているという特集を行っています。同じ紹介の仕方でも、対談形式だと本音が聞ける感じがして楽しみながら読めます。

 

 

いじめや食育などセンセーショナルなものは読まれやすい

 

PTA広報誌のテーマとしてはオーソドックスなものから、時事問題を扱うもの、学校行事を扱うものなど色々考えられます。

またテーマも大事ですが、やはり手に取ってもらうには彩り豊かで写真を多用していることが重要な条件でもあります。

広報委員は忙しいですから、役員決めの会議で選ばれた場合はウンザリする人も多いもの。しかし選ばれたからには、出来るだけ読まれるテーマを委員同士で案を出し合いながら決め、魅力ある誌面作りを目指すべきでしょう。

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